旅券法施行規則第五条第2項「旅券の記載事項」により、基本的にパスポートの氏名は戸籍に記載されているもので、
➡︎「ヘボン式ローマ字」を使って表記することとなっています。
海外旅行へ出掛ける1丁目1番地はパスポートの所持ですが、このパスポートに記載されている氏名の表記がどうもにも、昨今、ややこしい事になっています、何をそこまでせなあかんのんと感じる御仁がおられます
一例ですが伊藤と言う名字のパスポートへの記載の基本がヘボン式では【ITO】ですが、【ITOH】とされている方が結構います
それは長音(ちょうおん)表記と云う特例で、認められてはいますが、もしそうすると家族全員その表記でのパスポート取得と成ります、既にクレジットカードを持っているなら、そのクレジットカードの表記も変更した方が得策です、なんで?と成りますが、海外旅行ではカードで買い物する時にパスポートを同時に提示する場面が多いので、クレジットカードとパスポートの記載氏名が違っているとトラブルの原因になります
氏名のOHによる長音(オウまたはオオ音)表記
氏名に「オウ」または「オオ」の長音が含まれる場合のローマ字表記は、これまで一律に「O」音で示し、希望がある場合にのみ括弧書きで「OH」の表記を別名併記する取扱いとしてきました。
平成12年4月1日から、氏名にこのような「オ」の長音が含まれる場合、下記の表の「旅券に記載することができる表記一覧」の中から、ヘボン式ローマ字表記またはOHによる長音表記のいずれかの表記方法を選択することができるようになりました。このOHによる長音表記を希望する方は、「氏名の長音表記申出書」を一般旅券発給申請書類とともに窓口に提出してください。
ヘボン式ローマ字表記またはOHによる長音表記のいずれかの表記を一旦選択した後は、それ以降の旅券申請にあたっては必ず選択された方式を一貫して使用し、途中で変更することのないようにしてください。
なお、同一家族の構成員の間で姓の表記が異なっている場合には、外国の入国審査の際に不測のトラブルが生ずることも考えられますで、姓の表記の選択に際してはこの点に十分留意してください。
また、平成12年3月31日までに申請された現に有効な一般旅券について、氏名をOHによる長音で記した一般旅券に切替を希望される場合には、切替申請に応じることとしています。
氏名のふりがな | 旅券に記載することができる表記一覧 | |
---|---|---|
ヘボン式ローマ字 | OHによる長音表記 | |
オオ | O | OH |
例:オオノ コオリ |
ONO KORI |
OHNO KOHRI |
オウ | O | OH |
例:コウノ オウギ |
KONO OGI |
KOHNO OHGI |
ヘボン式ローマ字
ヘボン式ローマ字とは、1867年に出版されたヘボンの「和英語林集成」という和英語辞典で使われた綴りを元に羅馬字会、ローマ字ひろめ会が修正を加え、ローマ字ひろめ会が1908年に発表したものです。
ヘボン式以外のローマ字表記を希望する方は、ヘボン式ローマ字と異なる場合(非ヘボン式ローマ字)をご覧ください。
戸籍に記載されている氏名以外の表記や、外国式氏名表記等を別名として併記することを希望する場合は、別名併記をご覧ください。
ヘボン式ローマ字表
下記の表を参考にしてください。太枠内は特に誤りやすいつづりですので、ご注意ください。
50音表 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
あ | か | さ | た | な | は | ま | や | ら | わ |
A | KA | SA | TA | NA | HA | MA | YA | RA | WA |
い | き | し | ち | に | ひ | み | - | り | ゐ |
I | KI | SHI | CHI | NI | HI | MI | - | RI | I |
う | く | す | つ | ぬ | ふ | む | ゆ | る | - |
U | KU | SU | TSU | NU | FU | MU | YU | RU | - |
え | け | せ | て | ね | へ | め | - | れ | ゑ |
E | KE | SE | TE | NE | HE | ME | - | RE | E |
お | こ | そ | と | の | ほ | も | よ | ろ | を |
O | KO | SO | TO | NO | HO | MO | YO | RO | O |
濁音・半濁音表 | ||||
---|---|---|---|---|
が | ざ | だ | ば | ぱ |
GA | ZA | DA | BA | PA |
ぎ | じ | ぢ | び | ぴ |
GI | JI | JI | BI | PI |
ぐ | ず | づ | ぶ | ぷ |
GU | ZU | ZU | BU | PU |
げ | ぜ | で | べ | ぺ |
GE | ZE | DE | BE | PE |
ご | ぞ | ど | ぼ | ぽ |
GO | ZO | DO | BO | PO |
拗音(ようおん)表 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
きゃ | しゃ | ちゃ | にゃ | ひゃ | みゃ | りゃ | ぎゃ | じゃ | びゃ | ぴゃ |
KYA | SHA | CHA | NYA | HYA | MYA | RYA | GYA | JA | BYA | PYA |
きゅ | しゅ | ちゅ | にゅ | ひゅ | みゅ | りゅ | ぎゅ | じゅ | びゅ | ぴゅ |
KYU | SHU | CHU | NYU | HYU | MYU | RYU | GYU | JU | BYU | PYU |
きょ | しょ | ちょ | にょ | ひょ | みょ | りょ | ぎょ | じょ | びょ | ぴょ |
KYO | SHO | CHO | NYO | HYO | MYO | RYO | GYO | JO | BYO | PYO |
外国式氏名のヘボン式ローマ字表 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
イェ | ウィ | ウェ | ウォ | ヴァ | ヴィ | ヴ | ヴェ | ヴォ |
IE | UI | UE | UO | BUA | BUI | BU | BUE | BUO |
クァ | クィ | クェ | クォ | グァ | グィ | グェ | グォ | ジェ |
KUA | KUI | KUE | KUO | GUA | GUI | GUE | GUO | JIE |
チェ | ツァ | ツィ | ツェ | ツォ | ティ | ディ | デュ | ドゥ |
CHIE | TSUA | TSUI | TSUE | TSUO | TEI | DEI | DEYU | DOU |
ファ | フィ | フェ | フォ | フョ | ||||
FUA | FUI | FUE | FUO | FUYO |
注意が必要な表記例
下記は、誤りやすいヘボン式ローマ字の表記例です。下記以外の表記を希望される場合は、非ヘボン式ローマ字表記になります。くわしくは、「非ヘボン式ローマ字表記の例」を参考にしてください。
下記の例にない場合など、ご不明な点がある場合は、パスポートセンターにご相談ください。
長音「お」「う」の表記について
- 末尾の長音の「お」は「O」で表記します。
- (例)御園生(みそのお) ⇒ MISONOO
- (例)高遠(たかとお) ⇒ TAKATOO
- 末尾以外の長音の「お」は「O」を表記しません。
- (例)大野(おおの) ⇒ ONO
- (例)大岡(おおおか) ⇒ OOKA
- (例)桑折(こおり) ⇒ KORI
- 長音の「う」は末尾であるか否かに関わらず「U」を入れません。
- (例)御園生(みそのう) ⇒ MISONO
- (例)佐藤(さとう) ⇒ SATO
- (例)優香(ゆうか) ⇒ YUKA
- 次の読み方は長音ではありませんので、ご注意ください。
- (例)松浦(まつうら) ⇒ MATSUURA
- (例)小団扇(こうちわ) ⇒ KOUCHIWA
撥音(はつおん)「ん」の表記について
- 撥音(はつおん)「ん」は「N」で表記します。
- (例)神田(かんだ) ⇒ KANDA
- (例)信也(しんや) ⇒ SHINYA
- (例)純(じゅん) ⇒ JUN
- ローマ字表記が「B」「M」「P」の前は「M」で表記します。
- (例)難波(なんば) ⇒ NAMBA
- (例)本間(ほんま) ⇒ HOMMA
- (例)三瓶(さんぺい) ⇒ SAMPEI
促音(そくおん)「っ」の表記について
- 促音(そくおん)「っ」はローマ字の子音を重ねて表記します。
- (例)服部(はっとり) ⇒ HATTORI
- (例)吉川(きっかわ) ⇒ KIKKAWA
- (例)哲平(てっぺい) ⇒ TEPPEI
- ローマ字表記が「CH」の前は「T」で表記します。
- (例)発地(ほっち) ⇒ HOTCHI
- (例)八丁(はっちょう) ⇒ HATCHO
ローマ字表記の告示、70年ぶり改定見通し、実態に即しヘボン式軸に
2024年2月15日
ローマ字のつづり方について、・・・・英語のつづりに近い「ヘボン式」が浸透している実態に合わせる。文化審議会国語分科会の国語課題小委員会は15日、「しかるべき手当てを行うべきである」とする報告案をとりまとめた。
子音と母音を規則的に配置する訓令式(「ち」はti)は、1937年の内閣訓令で定められたつづり方。一方、ヘボン式(「ち」はchi)は幕末に来日した米国人宣教師が考案したもので、戦後に連合国軍総司令部(GHQ)が駅名表示に採用したことなどにより広まった。
54年に出され現在でも効力を持つ内閣告示は、「一般に国語を書き表す場合」は訓令式のつづり方を用いると定める。国際関係や従来の慣例が「にわかに改めがたい事情にある場合に限り」、ヘボン式を使っても差し支えないとする。
村松社長
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