ご存知の近鉄電車傘下の旅行代理店「近畿日本ツーリスト(通称:近ツー」は、同社のパックツアーブランド海外向けには「ホリデイツアー」と国内向けは「メイト」がありました(その2ブランドは新型コロナ禍中に雲散霧消になりました、とても残念でなりません、特にホリデイツアーは高品質の旅程内容で添乗員付きツアーなどは素晴らしい添乗員がたくさんいましたので自信を持って委託代理販売していましたから)
同社の関東の或る支店で活躍されていた社員(高橋秀夫さん)が以下の2社の営業販売手法を真似しました
以下の2社に小生はシンガポール航空の日本での総代理販売店のリーディングカンパニーとして営業にお伺いしていました、片方の旅行社には同窓生も在職しておりましたので氏の口添えも有り営業もさせて貰ってました、
その2社とは「国際ローターリーツアー」社と「新日本トラベル」社、
両社は新聞広告で旅行を販売する営業手法(ある時には見開き全面や片面と言う目を引く掲載で)で旅行市場を席巻して成功もしていました(1980年代から10年間位業界では旅行業界では話題騒然でした)(後年、阪急交通社もその新聞広告での営業販売を真似し出して、「トラピックス」なるブランドを立ち上げて、自社海外旅行ブランド「グリーニングツアー」(国内旅行ブランドは「アラウンド」)(ブランド名称が違っていたらごめんなさい)両ブランドを棄ててしまいました(この話は別の機会にでも)
大手旅行代理店の旅行(募集型企画旅行〓いわゆるパックツアー)販売の一丁目一番地の駅や旅行社店頭に鎮座させた、旅行カタログ(パンフレット)を通じての営業販売する手法からの目から鱗の営業販売手法でした(当時は大手旅行社はそんな手法で旅行が売れる筈が無いと小馬鹿にしていましが)(それは今では当たり前になりました)
それを手本として「クラブツーリズム」と言うツアーブランドで、先行の近ツー社の「ホリデイ」と「メイト」が在るのに、それとは違う旅行ブランド名で新聞広告で営業をし出しました、
小生は「クラブツーリズム」と命名したのは、仲良し倶楽部からの発想と理解しています、つまり同じ趣味・趣向を共有する「同好の士」が旅行に行きたがる企画(同好の士が一緒に観たい場所、仕掛け〓風景画の先生とか写真家とかウクレレ弾きの先生と一緒行くハワイ旅行など)で集客、当時は催行されるツアー内での船頭役になるお客はツアー費を値引きして貰っていた噂も有りました?!
ツアー出発前の旅行説明会やツアー終了後には写真交換会や参加ツアー談義や「次は何処に行きましょう」などの仲睦まじい食事会も開催されていました、大阪西区の当時近ツー社が入居していたビル地下のイタリアンレストランで、土曜の説明会でそれが終了すると丁度ランチ時なら食事会が10数人程度が集い楽しそうに語らいあってました、小生もそのレストランで食事を摂っていましたので、彼等の席の後ろに陣取り、話しに聞き耳を立てたものです
先行する「国際ロータリー」社や「新日本トラベル(バカンスツアー)」の様に旅行内容を盛り過ぎての粗い旅程・格安旅費でなく、旅行内容が同好の士が満足し旅行費も決して先行両社よりは手頃では無いが、2社の旅行をアップスケールした旅行企画でした
此れにより、近ツー保守本流旅行ブランド「ホリデイ(海外旅行)」「メイト(国内旅行)」にハレーション現象を起こしました
「クラブツーリズム」の人気が高く成って、元々のツアーブランドの存在が、素ボケ状態になり、存在価値がぼやけてしまいました、
そして新型コロナ禍の旅行需要減少がトドメを刺しました、2021年3月末で両ブランドが無くなり「クラブツーリズム」一色となりました
実は「ホリデイ」と「メイト」を創って、一生懸命に営業して来た近ツ社員の中には、クラブツーリズムが疎ましい存在でした(特にレジェンドF氏なんかは小社に来店して「愚痴聴いてよ」と)
投資ファンドから焚き付けられた(小生の憶測)近ツー社長に成っていた高橋さんは、「クラブツーリズム」を持って近ツーを離れてしまいました(クラブツーリズム社設立確か2004年?)しかしそれも後年、近鉄電車本体は、こんな宝の山を売ってしまったとばかりに、ファンドから買い戻しました(約10年後の2013年だったかと?)
クラブツーリズムは元々居た会社へ戻ったんです、正確には電鉄側が多額のお金を出してファンド出資から買い戻したとの認識、多分ですが投資ファンドは大儲けしたと思います(下衆の勘繰り)
高橋さんとの少しばかりの思い出が「知恵ハウス」と命名されていたかと記憶薄すですが、大阪の西区の近ツー社が入居していたビルの一室で高橋さんを旧知の近ツーの方から紹介されて知恵ハウスなる部屋で勉強会に参加させて頂きました、高橋さんの優しくも厳しいオーラを放つ存在に魅せられた者としては、近ツー社の先を見通せない営業姿勢に当時の立ち上げた会社の経営と重ねました、
直近のど派手な旅行代理店の新聞掲載の広告を見るにつけて、新型コロナ禍での各種の不正をはたらき、国民の血税を盗った業者が喧伝闊歩し、コツコツと真面目に商いして来た数多の中小零細旅行社が去った事を考えると
旅行と言う商いは、なんなんだろうかと思ってしまいます
近鉄系旅行会社2社、統合へ!取扱額業界2位へ
2012年8月7日
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近畿日本鉄道は7日、旅行業界3位の近畿日本ツーリスト(KNT)と12位のクラブツーリズム(本社・東京、非上場)の経営を統合する方針を固めた。いずれも近鉄の系列会社で、統合により旅行取扱額はJTBに次いで2位になる。来年1月の新会社発足を目指す。
統合にあたって、近鉄はKNTを2社に分割。一方を持ち株会社にして、もう一方の事業会社とクラブツーリズムを持ち株会社の傘下に置く形をとる。株式交換の比率などは明らかにしていない。統合会社は、取扱額で日本旅行を抜き、業界2位となる。
旅行業界は、2010年の取扱額が1996年をピークに3割減少するなど苦戦を強いられている。格安海外航空券のエイチ・アイ・エスやインターネット販売の楽天トラベルなどが台頭する一方、店頭販売をメーンにするJTBや日本旅行、KNTといった大手は戦略転換を迫られている。KNTは、業績が好調なクラブツーリズムとの統合で、顧客やノウハウを共有したい考えだ。
クラブツーリズムは会員制の旅行会社で、中高年を対象にした企画で近年業績を伸ばしている。11年度の取扱額は、1420億円。
一方、KNTはリーマン・ショックの影響などで赤字が続いたが、人件費削減や不採算店閉鎖で業績が改善したことで統合の環境が整ったと判断した。
KNTの11年度の取扱額は3638億円。11年12月期決算の営業収益は565億円、営業利益は11億円。(笹井継夫)